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感性を活かしながらバリバリ働く住まいのお宝ハンターになる

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家を探すってむずかしい。

間取りや家賃など、調べればわかる情報はたくさんある。けれど、実際にその場所を訪れて感じる雰囲気や、窓からの眺めの心地よさなど。

最後に背中を押してくれるのは、感覚的なものであることが多い気がします。

今回紹介するのは、そういった感覚的な部分にもしっかりと光を当てて、暮らしを提案する仕事です。

リノベ百貨店は、リノベーション済の賃貸物件を専門に紹介しているサイト。

定量的な指標だけでなく、スタッフそれぞれが感じた雰囲気やイメージなどの主観的なことも、言葉と写真を交えながら丁寧に伝えています。

今回は、物件の発掘からサイトへの掲載、接客や契約処理まで、不動産賃貸にまつわる一通りの業務に携わる営業スタッフを募集します。

あたたかみのあるサイトの雰囲気からは伝わりづらい、シビアな面もある仕事。掲載情報のクオリティにはこだわるし、成約数がダイレクトに給与に関わってくる。そんな環境でこそ働きたいという人を待っています。


東京・築地。地下鉄の駅の周辺には、築地市場が閉じた今も魚屋さんや飲食店が軒を連ねていて、歩いていると魚の匂いが漂ってくる。

リノベ百貨店のオフィスがあるのは、駅から5分ほど歩いたところにあるビルの6階。

最初に話を聞いたのは、泊まれる本屋「BOOK AND BED TOKYO」の代表であり、昨年からリノベ百貨店の事業にも中心的に関わっている浅井さん。

「10年ほど前に不動産賃貸物件の紹介サイト『R-STORE』を立ち上げて、運営してきました。昨年にそこを離れたあと、新しいことをしたいなと思っていたときに声をかけてもらったんです。これまでの経験も生かせるし、サービスを育てていくなかでいろいろなチャレンジもできそうだなと思って、参画しました」

リノベ百貨店の母体は、東京でリノベーション事業を展開している株式会社エイムズ。自社物件に加え、都内のリノベーション物件を総合的に紹介するサイトとして、2016年にリノベ百貨店を立ち上げていた。

けれども、物件の掲載数が少なく、認知度もなかなか上がらなかったそう。そこで、賃貸紹介の経験豊富な浅井さんに白羽の矢が立った。

今年の2月ごろに運営業務を引き継いでからは、掲載する物件数やPV数も増加。売り上げも伸びてきているところだという。

不動産紹介において、浅井さんがこれまで大事にしてきたのは、物件の紹介の仕方。

間取りや家賃といった数字の情報だけでなく、スタッフが足を運んで感じたことを文章で紹介するようにした。

「10年前は、駅前の不動産屋さんに部屋を探しに行くのが普通だったと思うんです。でも今は、インターネットを活用すればもっと便利に、いい住まいに出会うことができる」

「そして情報が溢れている時代だからこそ、定量的な情報だけではなく、もっと主観的な、スタッフ一人ひとりの感覚を伝えてあげることが大きな価値になると思ったんですよね」

サイトを眺めていると、「思ったより広かった」「駅からずっと上り坂」「雰囲気のいい喫茶店が近い」など、足を運んだスタッフが実際に感じたことが書かれている。

タイトルも、「サツキとメイの家」とか、ついクリックしたくなるものが多いですね。

「住まいを選ぶって、これからの暮らし全体を考えることじゃないですか。それって、すごくロマンチックなことだと思うんです。だからこそ、スタッフそれぞれが感じたことを大事にしてほしくて」

「今は運営を軌道に乗せている段階ではありますが、新しいチャレンジもしていきたいと思っています。これからはテクノロジーの力をもっと取り入れていきたくて。ユーザーがいい家を探すことに集中できるような仕組みを考えているところです」

たとえば、専用のアプリに必要な情報を入力してもらうことで、物件の申し込みを完了できるようにする。ほかにも、部屋の不具合やトラブルなど、入居後のアフターフォローもアプリ内で対応できるようにするなど。

まだまだ成長段階のサービスだからこそ、新しいチャレンジをしていける余白がある。

「今回募集する人には、不動産や賃貸営業の経験は必要ないと思っていて。住む人の目線で、どんなところが魅力的なのか、逆に気になるところはないか。その感性をうまくお客さんとシンクロさせていくことができればいいと思うんです」

「その上で、いいサービスを提供するために、仕事に対する誇りと情熱を持つ。そんな気持ちで来てくれたらうれしいですね」


続いて話を聞いたのは、今回募集する人と同じ営業担当の南郷さん。前職でも浅井さんのもとで働いていた。

リノベ百貨店の働き方に魅力を感じ、今年の5月に入社したそう。

「リノベ百貨店の仕事って、完全に個人に任されているんですよ。物件の発掘から賃貸の契約まで、ひとりの担当者が一貫して行う。そして、成果を出したぶんだけお給料に反映される。前職ではそれぞれが分業されていたんですが、業務全体を担当してガツガツ働ける環境のほうが、今の私にはすごく合っていて」

「物件も自分がいいなと感じたところを紹介しているので、納得して仕事ができるんです。しかも、その物件を同じようにいいなと思ったお客さんと実際に会って話せるところが面白いなって思いますね」

営業スタッフは、不動産仲介のすべての業務に携わる。

仲介業者専用のサイトから物件情報を探し、実際に足を運んで取材。後日、写真と文章をサイトに掲載する。

物件への問い合わせが来たら内見の案内もするし、契約に至れば、契約書の作成やオーナーとの橋渡しを行うなど、業務は幅広い。

「さっき話にあがっていた『サツキとメイの家』の記事、実は私が書いたんです」

あっ、そうなんですか。

「高円寺にある築50年の木造建築なんですよ。リノベーションして内装はきれいにしましたが、木造で築50年の建物ってなかなか残っていないんです。実際に行ってみると、木造の外観や窓から見える緑、出窓とタイルの広いキッチンとか、トトロに出てくる家みたいでいいなって思って」

「築年数だけで見ると、たぶん古すぎて一般的な賃貸紹介のサイトでは紹介しにくい物件だと思うんです。でも見つけた瞬間に、ここはいい気がするって思ったんですよね。なんていうのかな…宝探しみたいな感覚」

宝探し。

「自分の感性でいい物件を見つけるっていうか。そしてそこに住みたいって思ってくれる人に出会えたら、なおうれしい。もちろん成果は求められるので、契約が少ない月はめちゃくちゃ落ち込みます(笑)」

「うまくいかないときも、じゃあ来月はもっとがんばろうとか、時間の使い方を工夫してみようとか。できなかったことを力に変えられる人だったらいいんじゃないかな」


最後に話を聞いたのは、南郷さんと同じく営業の小沼さん。今年の2月からリノベ百貨店で働いている。

「もともと人と接する仕事がしたかったんです。別の不動産屋さんで働いていたこともあったんですが、バックオフィスの業務が多くて」

「リノベ百貨店は物件を探しているお客さんやオーナーさん、いろいろな人と会うことができる。ガツガツと数字を追うのも好きだったので、それは合っていたかなって思います」

勤務時間は裁量労働制で、出社も義務付けられていないそう。週一回のミーティング以外は、4人のメンバーそれぞれが仕事の配分を調整しながら働いている。

物件の掲載数は、月にひとり20件ほど。毎日1件のペースで掲載しつつ、その他の対応もあると考えると、なかなか忙しそうだ。

給料もインセンティブ制で、成約に至った数がそのまま反映される。仕事の進め方を任されているぶん、自分でしっかりと結果を出す努力が必要な環境だと思う。

「サイトの雰囲気だけ見るとふわふわ系なんですが、中の人は結構ガツガツしてるところはあります。会社員だけど個人事業主みたいな感覚で働いているので、その働き方は最初慣れが必要かもしれないですね」

入社したらまず、物件の探し方や、取材や記事作成のポイント、内覧から契約までの流れなど、一連の仕事を先輩スタッフに同行しながら学ぶことになる。

1ヶ月ほど経ったら独り立ちして、あとは随時相談しながら仕事を進めていく。

「数字は大事ですが、売ってしまえばなんでもいいっていう雰囲気ではないです。自分が納得した物件を出すのもそうだし、このお客さんはあの物件が好きそうだなっていうように、案内中の物件とは別の選択肢まで想像するとか。サービス精神を持って人と接することが大事ですね」

小沼さんは、どんなふうに物件を紹介するんだろう。

たとえば、と見せてくれたのは、「リノベのお手本」というタイトルがつけられた物件のページ。

取材当時は大家さんが住んでいる状態で、屋内の写真が撮れなかった。そのため、提供してもらった3枚だけで掲載していたそう。

サムネイルをクリックすると、こんな文章が。

“まず謝罪を。写真が少なくてすみません! でもこの1枚だけの写真でもグッと引き寄せられてしまう。逆に見てみたいと心動かされてしまう程のお部屋をご紹介です”

謝罪から始まってますね…(笑)。

「そうなんです(笑)。写真が少ないと問い合わせにつながりづらいんですが、すっごくいい部屋だったんですよ。広い面積をワンルームで贅沢に使っていて、内装もおしゃれで。私が住みたいなって思ったくらい」

部屋はとてもいいけれど、やはり写真が少ないぶん問い合わせにはつながらなかった。そこで小沼さんは、似た条件で住まいを探していたお客さんに「こんな物件もあって」と紹介していったそう。

「あるとき見てみたいっていうお客さんがいて、住んでいた大家さんの許可をもらって内覧に行ったんです。実際に部屋を見たら、お客さんも気に入ってくれて。無事契約まで進みました」

「オーナーさんも、退去前に借り手が決まったおかげで喜んでくれて、お客さんにも『いい部屋を紹介してくれてありがとう』って言ってもらえて。関わる人みんながいい方向に進んだので、すごくうれしかったですね」

仲介という立場上、物件を探す人だけでなく、貸し出すオーナーもお客さん。

どちらか一方に寄るのではなく、双方が納得して次のステップに進めるように橋渡しすることが大切なんだろうな。

「コミュニケーションが好きっていうのは、すごく大切な要素だと思います。毎回初対面の人と話すことになるので、どんな距離感で、どうやって信頼してもらうか。その過程を楽しいって思える人がいいかな」

「スタッフとも、今は直接会うのは週に一回ですが、電話やチャットで相談しながら、並行して走っているような感覚です。新しく入る人も、一緒にリノベ百貨店をつくっていきたいっていう思いを持った人が来てくれたらうれしいですね」


それぞれの感性を活かしながら、バリバリ働く。

よくもわるくも、個々人の責任感や仕事への熱意が大切になる環境。やってやるぞ、とチャレンジしたい人にとっては、これ以上ない成長の場になるように感じました。

(2020/9/29 取材 稲本琢仙)
※撮影時にはマスクを外していただいております。

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